場所はどこだかわからない。
田舎の方だと思うが、一軒家なのか、地下なのか。
暗い部屋がある。
そこに人が数人ほどいる。
よく見ると、クライアントのK氏。
ご病気でお亡くなりになってしまった方だ。
ここはあの世?
ふと横を見るとひとりの背の高い男性がいた。
K氏の夫だろうか?
いや、彼氏のようにも見える。
僕はその二人の家に招待されたのだろうか?
そこには二人以外にも誰かがいるのだが、気配しか感じない。
K氏は僕に家の中を紹介してくれた。
僕があまり楽しそうでないことを悟ったのか、K氏は「(ここにいるのは)嫌ですか?」と聞いてきた。
僕は、どう答えていいかわからず黙っていた。
すると、そのぼくの様子を見た彼氏らしき人は気分を害したのか、僕に何か嫌なことを言った。
何と言ったのかわからないのだが、僕に怒っているのは確かなようだ。
そのまま彼氏は別の部屋に行ってしまった。
K氏は苦笑いを浮かべていたが、彼氏のことをあまり気に留めていないようだった。
僕は、そろそろ帰ろうと思い、その家を出た。
K氏も出かけるということで一緒にバスに乗った。
ふと僕は、生前K氏の体調がすぐれないということを思い出した。
そこで「体調は大丈夫ですか?」と尋ねた。
するとK氏は「できることしかできないから」と笑顔で言った。
僕はK氏に「彼氏によろしく伝えて下さい」と言ってバスを降りた。