怖い感情が沸き上がる。
空に大きな目玉があり、それは地上を見下ろしながらクルクルと回っていた。
その目玉の色は赤と緑と黒だった。
たまらず僕は、それを絵に描いた。
海の近くに倉庫があった。
そこに、ガタイのいい男ともう一人の男がいた。
「ここは気味が悪いから早く帰ろう」
もう一人の男が言った。
すると、ガタイのいい男が急に走り出して倉庫の壁にぶち当たった。
もう一人の男は「なにかがおかしい」と気が付き始めた。
そう、ガタイのいい男は呪われていたのだ。
恐らく、早くここ(倉庫)から立ち去らないから呪われたのだろう。
僕は空を見上げて描いた目玉の絵を、その二人の男たちのシーンの演出に使った。
男二人は僕の演出で芝居を演じていたのだ。
場面が変わった。
僕はどこかに旅立とうとしていた。
いや、家に帰ろうとしていたようだ。
帰るまでに少し町を歩くことにする。
親戚のおばあさんが住んでいた横須賀のような街なみが見える。
懐かしい郵便局の前を歩いて行くと、ホテルのような建物があった。
ホテルの中に入ると、広いホールがあった。
ホールを通り過ぎると、たくさんの部屋があった。
そのたくさんの部屋の中をどうしても見たくなって、勝手に部屋の中に入った。
とある一つの部屋に入ると、そこにはなにもなかった。
しかし、とても広い部屋だった。
僕はそこに、いったん車を駐車しておくことにした。
持っていた大きな荷物もこの部屋に置いておくことにした。
すると、部屋のどこかから見知らぬ外人が出てきた。
彼は僕に気さくに話しかけてくる。
彼は、僕がホテル内を見物している間、車や荷物を見ていてやるよと言ってくれた。
最初でこそ、怪しい外人に荷物を取られると思って警戒したが、話せば話すほど良い人だと分かり、車と荷物を預けることにした。
するともう一人、二人と見知らぬ外人が現れて、僕の荷物を見張ってやるよと言い出した。
そして、ついには彼らによる車のメンテナンスが始まった。
僕は、彼らのことを信頼できる人たちだと信じて、別の部屋を見に行くことにした。
しばらくして別の良さそうな部屋を見つけた。
手に持っていたカバンなどの小さな荷物をテーブルに置いた。
僕はその部屋で残りの時間を過ごすことにした。
そして時間は過ぎ、そろそろ出発しなければいけない時間になった。
僕はホテルの中を歩いて、最初に車を置いた部屋を探した。
しかし、いくら探しても部屋は見つからない。
車が見つからないと家に帰れない。
困った。
いったん、車はあきらめて、手荷物を置いてくつろいだ部屋に戻ろうとするが、その部屋もわからなかくなった。
どこを探しても、その部屋にたどり着けない。
僕は後悔した。
なぜ目印になる廊下の分岐点などで写真を撮っておかなかったんだろうと。
しかたなくホテルの部屋という部屋を探し回る。
色んな部屋がある。
狭い部屋、広い部屋。
すると、オフィスのような部屋をみつけた。
変な外人がノートパソコンを広げて何らかの作業していた。
なぜか、ホテルにいるのはみんな外人だ。