小学生になった。
いや、高校生になったのかもしれない。
今日もまた、どこかへ行こうとしている。
早く学校から抜け出さなくてはならない。
校舎内を小走りでうろちょろしていると、体育館のような場所に出た。
小学生が整列しているから、これは入学式だろうか。
僕は高校生なので、出席する必要はない。
腰を低くして「スミマセン」と言いながら式を横目に通り過ぎる。
街に出た。
見たことがあるような、無いような街。
いつの間にか夜になった。
隣を見ると見知らぬ男と細木数子氏がいた。
マツコのようにもみえるが、夫の話をしているから、やはり細木数子氏だ。
三人で夜の街を歩いて行く。
とても広い道、まるで駐車場のように広いアスファルトの道だった。
左側に高級な割烹料理屋、日本食のお店が並んでいた。
細木数子は夫にはずいぶんと稼いでもらったとしみじみと言った。
どんな人だったんだろうと思っていると、一件の店に案内された。
店に入ると、いつのまにか細木数子は消えていた。
そのお店は普通の屋台で、ぜんぜん高級店ではなくなっていた。
安いお酒を提供する屋台という感じ。
屋台にはカウンターがあり、そこに親戚(いとこ)のK君とT君が座っていた。
その横を見ると、小学校の同級生のHが座っていた。
もう一人いるようだが、誰だかわからない。
4人を後ろから見ていると、見知らぬ男が、「Hは格闘系Youtuberだ」と言った。
よく見ると、Hだと思っていた男の顔つきが変わって、目がとても小さくて人相の悪い別人になった。
「悪そうな顔だ」と、その見知らぬ男にいうと、別人になったHは僕の小声に気が付いた。
ヤバイと思ったら、もう既に僕の上に馬乗りになって胸ぐらをつかんでいた。
とりあえず謝るのだが、どうも許してくれそうにない。
余計なことは言うものではないなと反省する。
しかし、まだ別人になったHは馬乗りになったままだった。
そろそろ面倒くさくなってHをつかんで引きずりおろそうとすると、意外と腕力がなさそうだった。
なんだ、格闘系のくせして、強そうに見えて実は弱いじゃないか。
と思った。