
布団で寝ている。
ウトウトしているような感じ。
夢の中で夢を見ているような妙な感じでもある。
すると、家の書斎にいることに気が付いた。
そこでパソコンを見ている。
パソコンのモニタには何か表示されているのだが、それが何だかわからない。
よく見てみると、青い色が見えるから地図なのかもしれない。
すると、日本の南あたりの海上の一点の色が薄い黒色に変わった。
その「グレー」は縦長の楕円状に広がって、まもなく日本に近づきそうだ。
まさか、と思ったが、予感は的中した。
突然、家全体が大きく揺れた。
しかし、これは地震の揺れではなかった。
まるで大きな船に乗っているかのような、ゆらゆらと大きな揺れだった。
その揺れ幅はとても大きく、遊園地にあるバイキング(船型のブランコのような乗り物)のようだった。
今すぐ逃げないと家がつぶれてしまう。
そう思って家の玄関へと向かう。
玄関には女性もののサンダルが置いてあったので、それを履いて逃げようと思った。
しかし、見覚えのあるサンダルだ。
これは、実家の母のものだ。
僕はいつの間にか実家の玄関にいた。
庭に出ると夜だった。
庭でふと、愛犬を一緒に連れ出せばよかったと後悔する。
家の中からは妻の声もする。
慌てているように思うが、何を言っているのか聞き取れない。
妻が愛犬と一緒に家から出てきてくれればよいのだが……。
大きな揺れは徐々に小刻みになり、家が壊れそうだ。
助けたいけど、立つこともままならず、家の中へ入れない。
でも、こんな大きくて激しい揺れは、きっと地震などではない。
もっと大規模な変動が地球規模でおこっているに違いない。
そう思って家の南側、パソコンのモニタの地図上で、グレーの波が来た南の空の方を見げた。
地平線の遠くで、夜空がうっすらとオレンジ色に染まっているのが見えた。
火事だろうか。
でも何か様子が変だ。
ふと真上を見上げると、なんと、赤い炎の尾を引いたいくつもの巨大な隕石が、夜空をゆっくりと横切っていた。
とても不気味な光景だった。
こんな巨大な隕石が落ちてきたら、もう助からないだろう。
死を覚悟した。
すると、ひとつの隕石が近づいてきた。
間違いなく落ちるだろうと思ったら、西の方に落ちた。
衝撃波のようなものがやってくると思って、とっさにその場で伏せた。
シューっという音が聞こえたと同時に、何らかの衝撃を体にうけた。