国王のような人物がいた。
大統領、総理大臣? とにかく国で一番偉い人。
まだ若い人。
国王がまず最初に許可したのは犬を飼うこと。
これが第一次の許可である。
それは特に問題なかった。
次に許可したのは猫を飼うこと。
これが第二次の許可。
猫派の僕も第二次の許可が出たことを聞いてさっそく猫を飼い始めた。
その猫はグレーの色をした人懐っこい猫。
以前にどこかほかの場所にいたのだが、僕が保護をしたのだ。
ある時、集会があり、僕はその猫を集会に連れ出した。
集会では国王のような人物が何かをスピーチするようだ。
集会には人がたくさん来ており、座る隙間もなかった。
僕は猫を足元に置いて、なんとかスペースを確保した。
ところが、ふと気がついてみると猫がいなかった。
先ほど「かわいいね」などと言っていた女二人組が連れて行ったようだ。
僕は集会から抜け出して、その二人組と猫を探し始める。
「グレーの色をした猫を見ませんでしたか?」
あちこちで聞きまわる。
しかし、猫は見つからなかった。
世の中の人は言う。
犬なら大丈夫だったのにと。
猫は色々と問題が多いことを改めて知る。
ところで、その街には色々なアトラクションがあった。
まるで遊園地のような街だ。
楽しみはたくさんあるはずのに不安が募る。
猫が派行方不明になった
いや、誰かに連れ去られた。
僕は罪悪感を感じた。