関西あたりに修学旅行に来ているようだ。
修学旅行の学生たちが周辺にはたくさんいる。
とにかく僕は神戸に行かなければならない。
恐らく、神戸まで近いはずなのだが、現在地がどこだかわからない。
地図が見えるのだが、西の方角に神戸があるので、恐らく大阪か京都あたりにいるのだろうか。
あと、30分か1時間くらいで神戸に行けるくらいの距離感だ。
すると修学旅行生であふれた田舎駅が見つかった。
その駅は、駅というよりも駄菓子屋、いや土産屋だった。
店の中は学生でいっぱいで大混雑だ。
お店の奥には電車乗り場があるのだが、電車を見て驚いた。
なんと、小さなおもちゃの電車だったのだ。
遊園地とかで幼児が乗るようなミニ電車だ。
先頭車両にモーターが付いており、2両目以降はただの箱だ。
その箱に体操座りして乗るというお粗末なもの。
しかし神戸に行けるのなら、これに乗るしかないだろう。
駄菓子屋駅のオバハンに「神戸に行けるのか」と聞いても、なぜかオバハンははぐらかして答えてくれない。
困った僕は電車の様子を見ていると、学生が一人やってきて箱に入った。
そして、電車は行ってしまった。
仕方なしに学生たちをかき分けて店の外に出た。
当たりを見渡すと、タクシーで行くという方法を思いついた。
すると、トラウデン、いや、ホラン千秋が店の外まで車で来てくれるようだ。
ホランを待ってる学生がいたので様子を聞いてみると、まだ二人ほど乗れるみたいだ。
僕は店の外で車を待つことにした。
しかしその車には問題があった。
なんと、天皇陛下も乗せる予定だったのだ。
「こんな一般車に天皇を乗せるなんて何事か!」
と世間的に批判されることだろう。