大学時代の友人のUがいる。
動物を許可なく勝手に飼うと言うのだ。
Uが持っている檻の中には、ハムスター二匹と子猫が二匹いた。
よく見るとウサギもいる。
僕はUに「動物を飼うのはやめた方が良い」と注意した。
僕は、大学時代に貰って来た子猫を飼うことを断念し、バイト先の高校生に貰ってもらった話を引き合いに出した。
どうせ飼えなくなるんだからやめておけと言いたかったのだ。
ところで、Uの家はお店みたいになっていた。
森の中にある野外マーケットのようだ。
しかも、それは雲のように空に浮いており、とても高所にあった。
そこには地面(足場)があるのだが、ところどころ穴が開いて地上が見えていた。
足を踏み外したら地上に落ちてしまう。
しかも地面はゆるく、その場でジャンプなどしようものなら、突き抜けて地上に落ちてしまいそうだった。
僕はUに「ここで何をするんだ」とたずねるが、Uは何も答えなかった。
すると、一瞬Uが妻のようにも見えた。
しばらくして、そろそろ家へ帰ろうと思いたつ。
しかし、なかなか帰れない。
なぜなら、地上まで神社のような長い長い階段があるからだ。
それを長い時間をかけて下って行かなければならないが、一歩でも踏み外すと下に落ちてしまう。
階段を下っていると、途中、階段ではしゃいでいる若者たちがいた。
しかも、相手を押して階段から落とそうとしたりしてフザけていた。
僕はそれを見て「ふざけるな、なぐるぞ」と注意した。
ふと親指をみると、指の皮がはがれかけていた。
思い切って皮をはがすと、はがしすぎて手から血がにじみだした。
その血を舐めると血の味がした。
すると悪いやつらが階段の向こうからやってきた
ヤンキーみたいな風貌だ。
「何やってんだ」と聞かれるが無視した。
その時、ふと動物たちが入っていたUの檻のことを思い出した。
そのとたん、僕は檻の前まで移動していた。
檻の中を見ると、ハムスターがダンボールの下敷きになって弱っていた。
他のハムスターもなにかから逃げ回っているようだった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
森の中にある野外マーケットとまったく同じ光景を、噂の東京マガジンを見ていた時に見た。
それは、学童保育所、練馬区立こどもの森の園内の様子だった。
木に囲まれた小屋や、手作り感のあるデッキなど同じだった。