僕は実家の自分の部屋で寝ていた。
東南の部屋だ。
その部屋で朝に目が覚めると、家の様子が変だった。
窓から外を見ると、実家の屋根の上の方まで梯子のようなスケルトンの階段がかけてあったことに気がつく。
なんだこれは?そう思って窓から外を覗く。
その階段は地上から実家の屋根の上までくるくると角ばったらせんを描きながら伸びていた。
隣のH君の家の敷地辺りからはじまっているようだ。
家の前の空き地を見ると運動会のようなイベントが繰り広げられていた。
人がたくさんいて、運動会をするために実家のあたりに人が集まっているようだった。
どうも、その運動会の受付会場が実家だったようだ。
色んな人が実家の中にズカズカと入ってくる様子が窓から見えた。
その人たちにゼッケンなのか、なんらかの番号を書いた紙を渡していたようだ。
僕は慌てて部屋を出て階段を駆け下り、一階にあるリビングのドアを開けた。
そこには親戚一同が勢ぞろいしていた。
ドアの近くには親戚のRもいた。
僕はそこにいた皆に少々興奮気味に「何が起こってるの?なにこれ?」と尋ねたが返事はなかった。
実家の周りをぐるっと架けられた階段。
僕はその階段を登ってみることにした。
いくつか階段があって、真ん中の階段を上って実家の中に入っていく。
階段経由で実家の中に入ると、思ったよりも実家は広かった。
実際には存在しない1.5階のような広いフロアに出た。
そこには人がいなくて、ただトイレらしき入り口があった。
運動会に受付に来た客も同じフロアに入ってきた。
トイレに行きたかったようで、トイレに入っていく。
自分もトイレに入ろうと思って入り口をのぞくと、トイレではなく、広い事務所、いや秘密基地のような光景が見えた。
すると、その秘密基地の全貌を隠すかのようにシャッターが閉まった。
直後、係員のような女が出てきて、ここは立ち入り禁止ですと僕に言った。
「いやいや、立ち入り禁止て、俺の実家をお前らが借りてるだけだろうが!」
そう思った僕はその女に言い返すと、その女は警察のようだった。
エイプリルフール、ふと頭に浮かんだ。