
和風の旅館のような場所にいる。
僕は、そこに宿泊しているのか、なんなのかわからない。
旅に来たわけでもないようだ。
2階または3階に自分の部屋があり、そこにいる。
ここで働いているわけでもないようだが、この建物の中にいる人たちとは顔見知りのようだ。
自分の部屋から、3つ4つ離れた部屋に女性がいる。
幼い見た目で、まるで子供のような印象で、守ってやらなければいけないような気がする。
その女性が、パソコンの画面を見ながら困っていた。
それはインターネットの技術的な問題のようだった。
僕はその答えをわかっているのだが、すんなり教えたら女性のためにならないので少しづつヒントを与えた。
そして、また自分の部屋に戻った。
自分の部屋に戻ると、棚に数枚の書類が置いてあった。
見覚えがある書類だった。
この書類を見ながら、どうしたものかとしばし考えていると、パトカーの音が鳴った。
廊下に通じる障子を開けると、警察官が数人、隣の部屋で現場検証をしていた。
そういえば、何かの事件があったと先日聞いたが、それだったのだろうか。
障子を閉めて、この部屋を迂回して下の階に降り、また上階に上り、少し離れた女性の様子を見に行く。
しかし女性は部屋にはいなかった。
女性の部屋は2階か3階のはずだが、廊下から庭に出ることができた。
庭に出てみると、そこは日本庭園のようになっていた。
庭園の奥の方へ歩いていくと、女性がぽつんとそこにいた。
なぜか笑顔だった。
そして、例のパソコンの問題がわからないから、解いておいてほしいと頼まれた。
僕の部屋の棚にある書類にその答えが書いてあるのだが、そのことを伝えても女性は「自分では無理だ」と言う。
仕方なく、いったん自分の部屋に戻って、書類を手に取った。
そして、再び女性の部屋に行こうと思って部屋を出ると、見知らぬ男性が廊下にいて、何かを手に持って立っていた。
そして、その手に持っていた小さなビニール袋を「使ってくれ」と言わんばかりに僕に差し出した。
僕はそのビニール袋を受け取り、中を見ると、そこにはドライヤーが入っていた。
女性用の髪をクルクルできる(?)タイプのドライヤーだった。
なぜ、このようなものを僕に渡すのかさっぱりわからなかったが、親切心だけは伝わってきた。
しかし、この男性が誰だかわからない。
僕は男性に名前を聞いた。
すると男性は「3年の駒田」だと答えた。
全く心当たりはない。
しかし、この男は、なぜ僕のことを知っているのだろう?
そう思った瞬間に答えがわかった。
僕はとても有名人だったから、この男は僕のことを知っていたのだ。
この男は僕がこの部屋にいることをどこかで耳にして、仲良くなりたいと思って僕に親切にしたのだ。
男性に感謝すると、男性は「また連絡ください」みたいなことを言って笑顔で去っていった。
され、それよりも女性の問題をどうにかしないといけない。
パソコンに打ち込むだけだから簡単なことだ。
そう思って、書類を手に取って再び女性の部屋に向かう。