大きな鉄筋の建物。
古い建物で、薄いブルーの劣化したバルコニーの手すりが見える。
団地のようだ。
手摺沿いに歩く。
人を探しているようだ。
誘拐事件だろうか。
小さな子供が団地のどこかに軟禁されている。
どこかから連れてきた幼稚園くらいの女の子。
その女の子が裸で放置されているようで、探し出さなければならない。
しかし、どこを探してもいない。
比較的、高い階にいるような気配がするので、階段を上っていくがいない。
色んなルートを歩き回るが、やはりどこにもいなかった。
そのうち、自分が犯人だと疑われるのではないかという恐怖の感情が沸き上がった。
すると、団地が学校、大学の校舎ような建物に変わっていった。
職員室のような玄関のようなロビーのような場所でデスクを並べた教授と生徒たち。
建物内の通路のような場所にデスクを並べたら迷惑だ。
邪魔だなあという顔をすると、こちらをみて不敵な笑いを浮かべる教授。
すると、二人の生徒たちが車輪のついたデスクともども僕の方に笑いながら詰め寄ってくる
頭にきて、そのデスクを蹴り飛ばす。
デスクは破壊された。
どうにかして、おかしなゼミの連中から逃げることができた。
しかし、やはり女の子は見つからないままだった。
場面が変わり、どこかの部屋にいた。
先ほどの団地だろうか、または賃貸マンションか、いや、雑居ビルのテナントだろうか。
そこには僧侶のような服を着た人、お寺の住職らしき人物がいた。
周りには素性のよくわからない若者たちがいて、僧侶は彼らに向かってなにか語っていた。
何を語っているかはわからない。
ビジネスの臭いがする。
部屋はたくさんあるが狭い。
一部屋8畳くらいの障子で仕切られた和室に仏教の僧侶のような人と多くの人がいる。
多くの人たちは僧侶の弟子だろうか、部屋が暑い暑いと文句を言っている。
そして、部屋に入ってきた僕に、暑いから何とかしてくれと言ってくる。
しかし、僕からすると、その部屋は寒かった。
その狭い部屋にはカラーボックスでできた本棚が壁にたくさん並べてあった。
どんな本が置いてあるのかと見て見ると、レイキの本だった。
しかし、日本語ではなく、よくわからない言語で書かれていた。
しかも筆書き。
その部屋は寒くて、僕はずっと毛布をかぶっていた。
毛布をかぶりながら、どんな本があるのだろうと本棚を順番に見ていく。
すると「師匠が発する気(レイキ)を受けてるのだから暖かいはずだ」と周りの人は僕に言う。
師匠とは僧侶のことだろうけど、僧侶から出てる気は冷たかった。
しかも気を受けると妙な感じになった。
妙な電磁波を浴びているような感覚。
やっぱり、インチキくさい僧侶だ。
周りの人はそれに気がついてないようだ。
実は僧侶でもなんでもないけど、それらしく振舞っていたにすぎない。
別の部屋に行くと、そこには6畳間に8人ほどの人たちがいた。
彼らは僧侶の弟子なのだろうかと思ったが、そうではないらしい。
何かのゲームをするために集まったようだ。
そして、この部屋ではみんなで一緒に鍋を食べることになっていたらしいが、ただ部屋にいて雑談をしているようだった。
障子には「隣の部屋に鍋が用意してあります」という張り紙があった。