家を建てることになった。
建築に携わる人たちは四人。
その四人は建築の実務をする人たちだが、それぞれ役割が異なるようだ。
ふと横を見ると、その四人に対して、オフィスビルの受付嬢のような服装をした女性が一人ずつ面接をしていた。
何を質問しているか聞き耳を立てた。
「あなたの最終学歴は?」
「〇〇大学」
学歴を聞いているようだ。
家を建てるのに何の関係があるのだろうか?
「あなたの最終学歴は?」
「〇〇小学校」
小学校卒の人が今どきいるのか?
気になってその人が誰なのかみると、背が低くて頼りなさそうな職人風の人だった。
大工さんだろうか?
しばらくすると家が完成したようだ。
完成した家をみると、とても素晴らしい出来栄えだった。
内装は特に素晴らしく、床や壁、材質も良く、今まで住んでいた家の中で一番だ。
特に色が素晴らしい。
そう思っていたら、本棚や作り付けの家具がすべて緑色だった。
なぜ緑色なのだろう?
そこで四人の建築関係者の一人にたずねた。
「緑色にしてくれとは頼んでないですよ?」